アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
温かい気持ち side水音
-
司さんは昨日からヘンだ。
時折、顔を曇らせたり、ボーッとしてみたり。ボクが見ているのに気がつくと、いつもどおりに笑ってくれるけど、少しするとまた戻ってしまう。
心当たりはあった。ボクがちゃんと留守番できなかったから。
司さんは優しいから、たぶんボクがまた倒れたりしないか心配なんだと思う。
だからボクは司さんにこう言ったんだ。
「ボク、留守番、頑張るから…ニコニコしてください」
あ、このやりとりは…
ボクが夢みていたやりとりだ。
本に出てくるヒロインはこう言って主人公を冒険に送り出すんだ。
『心配しないで。あなたの帰りをいつまでも待っているから』
でも、これを言うには少し恥ずかしかったから、ボクは一生懸命司さんを見つめた。
それで司さんに通じたのかは分からないけど、司さんは少し驚いた顔をしてからボクが知る、笑顔に戻った。
よかった…!!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 431