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泣き虫なボク
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ボクは泣き虫な自分が悔しくて、振り切るように勢いよく立ち上がった。
おもちゃの兵隊さんのように行進のポーズをとってリビングへと移動した。
ボクの身長は昨日は司さんと同じぐらいだったのに、今日は小学生みたいに小さい。
顔の真ん前にきたドアノブを両手で握ってあけると、キチンと掃除されてあるリビングが広がっている。
リビングから出入りできるベランダの方を見た。ベランダは殺風景で、あるものとしたらぷらんたー?(だっけ)ぐらい。
ボクはガラスから少し離れたところで床に座った。
その間にも涙は止まらない。静かに、静かに流れていく。
ボクの鼻をすする音は外の雨の音でかき消された。
司さん……寂しいよ。
また、涙が溢れていく。
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