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ヤキモチ
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「…ひぐっ…ゴメン、なさい」
しばらくして突然のこのセリフ。
俺は抱いたままでそっと水音の顔を覗いた。今度は逃げずに俺を見てくれるが、相変わらず目はあちらこちらに泳いだままだ。
「司、さん…グスッ…傷つけちゃった?僕、悪い子ですか?」
「ちがうよ。水音はいい子」
そういつものようにさとすが、今日はどういうことか首を縦に振ってくれなかった。
「僕、悪い子。司さんが、凛太朗さんのこと話すと…イヤイヤします。どうしたらいいですか?
司さん、教えてください…!」
俺は必死に懇願する水音に、思わず手の甲を自らのくちびるに当てていた。
ヤキモチ…で合ってるよな。
ヤベェ…嬉しい。
水音の話は続く。
「司さんと出会ってから、僕、色んな気持ち、なりました。
嬉しい、悲しい、寂しい、好き、嫌い…
これは何の気持ちですか?僕、バカだから知らないです。司さん、教えてください」
水音の瞳にはもう迷いは感じられなかった。
しっかりとした意思というもの。そんなものが感じられた。
いつも自信のない水音が真剣に自分と向き合おうとしている。
ごまかせない。いや、もうごまかしてはいけないのだ。
「大好き、だよ。水音は俺のことが。大好きなんだね」
「だい、好き…僕、司さんのこと、大好き。大好き!」
大好き、を連呼する水音に、俺は不覚にもドキッとした。
いつものような『好き』ではない。それは確かな…『大好き』。
パァア…とした花が咲くような笑顔が俺の思考を一瞬で奪っていく。
気づけば、押し倒していた。
驚きの顔で固まる水音の瞳が俺の影でいっぱいになる。
だが俺はそれを見たのを最後、水音に噛みつくようにキスしていた。
上唇を吸い、下唇を舌でなめ、舌をおしこんで歯ぐきの辺りを撫でると自然と水音は小さく口を開けた状態になった。
「つか…ん!」
俺は水音の声を押さえつけるように舌を入れると、あわてて逃げ回る水音の舌を追いかけはじめた。
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