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トラウマ
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お店を出てからボクと凛太朗さんは暗い路地裏を何度も出入りしながら進んでいた。
「あのー水音くん?
これはどこに向かってるのかな??」
「あの男の人のところです」
「いやそれはそうなんだけど…明らかにここ、人の通る場所じゃないような…」
たしかにそうだ。
まわりには長い間放置されたゴミやノラ猫しかいないし、最近人が通ったような跡も見られなかった。
でも、こちらから感じる。
凛太朗さんがさっき司さんや男の人に電話をかけたけど、2人とも繋がらなかった。
ボクは必死に2人の波動を探りながら、雑草の生えたコンクリートの上を踏み歩いた。
そして、進んでいくうちに少し開けたところに着いた。
まわりを見渡すとたくさんのネオンの看板がひしめき合っていた。
「ちょ、ちょっと水音くん!?
もうここらへんで進むの止めない?
ちょっとここ、その、アレだからさ!
水音くんにはちょっと早いっていうか…いや早い、のか?
でも成人して…る?から大丈夫なの、か?」
凛太朗さんがボクの肩に手を置いて言った。
「ボクは未成年です」
「え、あ、そうなの」
「それよりも着きましたよ」
「へ?」
「あそこに入りましょう。あそこにきっと司さんがいます」
「え、え、ええええー!!
俺ら2人で入るの!? いやそれはちょっと…」
「何言ってるんですか!
司さんが危ないんです!
早く入りましょうよ!」
「ええー…」
「ほら早く!行こ!」
「うう、分かったよ…」
ボクは凛太朗さんの手を引っ張ってハデな色をしたホテルに入った。
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