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涙で視界がにじむ。
ダメだ。気づかれる。
そう思って、『キレイな』笑みを浮かべて青史に笑いかけた。
だけど、返ってきたリアクションは俺の予想のはるか先をいっていた。
眉根を寄せ、歯を食いしばり、キッと開かれた目。
その顔は、明らかな怒りを表していた。
怒り…もっと言うなら憤怒。
さっきまでの熱が一気に冷えていくのを感じた。
伝わってくるふるえは、誰のふるえだろうか。
あまりのことに俺は言葉を失った。
なぜ気づかなかったのだろう。
青史は、ここに来てからずっと、泣いていたのだ。
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