アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
転がる運命
-
そうしてなんやかんやありながらも俺は無事凛太郎との待ち合わせ場所に立っていた。
といってもまだ時間があるので、俺はスマホで観光マップを漁る。
今回は凛太郎が行き先を提案してくれたので、映画の後の予定を今度はこちらからたてようかと思ったのだ。
事前にめぼしい場所や店を見つけてはいたけど、なにより俺はここら辺の土地勘もなければ普段しゅっちゅう出かける性分でもない。
下見くらいはできたらいいな、なんて軽い気持ちで立っていた。
これで待ち合わせ場所には迷わないかな…。
辺りをぐるりと見渡す。
すると駅前を歩く人々が一瞬ざわめいた気がした。
俺のちょうど目の前を横切ったスーツの女性がふと後ろを振り返った。
つられて俺もそちらを見れば、猛スピードでこちらへ何かがきているのに気づいた。
誰?
しばらくその影をながめていたら、急に手首を強く引っ張られた。
「…っ!?」
足がガクンと一気に加速して、俺は転がるように走り出した。
「部長!!」
「うん、あ」
「ちょっと来て!」
は、速い!!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
177 / 431