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秘めるべき告白 side藤本
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「イャッ! はなし…てぇ!」
先輩が強引に与えられる巨大な快感を受け流そうと俺の背中に必死でしがみついてくる。
背中に爪がたてられ、それがまたけっこう痛い。
さっきまで恐怖で満ちていた瞳にはもう、何も映っていない。
ただ俺の指を受け入れ、焼けるように熱いナカがギュルンギュルンと巻きついてくる。
泣き叫ぶ先輩を見下ろしながら、だんだん俺は痛みのせいで取り戻しかけていた。
まだつながってないし、やりたいこといっぱいあるのに一度生まれた小さな痛みは俺の背中からも心からも離れない。
しあわせなはずなのに、きもちいいはずなのに、なんだか俺まで泣きそうになる。
急に胸が苦しくなった。
なんだか虚しくなって、司先輩の顔を見つめた。
先輩の顔は悲惨だった。
目のあたりに乾いた涙がこびりつき、下唇は先輩が噛み締めたせいで真っ赤な血が滲んでいた。
俺は、先輩を愛していたはずなのに、俺も先輩もボロボロだった。
なんで…こうなるんだろな?
俺、もう過ぎた話だと割り切ったつもりだったのに。
応援するなんて、あなたは信じないだろうけど、これでも本気だった。
好きだった。
愛していた。
おかしくなるくらい、愛していた。
5歳のときに初めて会った。
一目惚れだった。
出逢ったときから、俺にとって先輩はお兄ちゃんで、大好きな人で。
その不器用で無愛想で弱くて優しくて、でもいつだって一生懸命なところに俺は魅せられていた。
そのときだってすこし迷惑そうにしてるの、分かってた。
知ってた。
でも、好きだから。とまらなかったんだ。
好きになっちゃいけないことくらい、分かってた。
でも、愛してたから。とめられなかったんだ。
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