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眠りかけたとき、一方的に誰かを責める声で目が覚めた。
「大体、自分で手当てできない癖に喧嘩すること自体間違ってるんですよ。僕だって好き好んであなたの手当てしてる訳じゃないんですから、いい加減誰か他に見つけたらどうです?」
この声…副会長の声?
ってことは、相手はあのクソ会長か。
あの野郎もう復活しやがったのか。もっとやればよかった。
どういうつもりでキスなんか…あれか、心に傷を負わせてやったぜみたいな感じか。
よかったな、そりゃ大成功だ。なんせファーストキスだし、相手男だし。
思い出したらまた苛々してきた…このまま出て行ってこの二人ボコッてやろうか。副会長にも散々苛々させられたしな。
そう思って体を起こすと、高級ベットの癖にギシッと軋む音が鳴った。
その音に敏感に反応した副会長が仕切りカーテンを開ける。
俺たちの事情を知らない副会長は俺を見るなり蔑むように見下ろす。
「おや、竹内和泉じゃないですか。あなたまで喧嘩ですか、ますます榛に相応しくない。それになんですかその手当。もっと傷が目立たないようにしなさい。じゃないと優しい榛が心配するでしょう」
まだウダウダ言ってる副会長をよそに俺とクソ会長は睨み合う。主に俺が。
「おい純、生徒会室戻ってろ。コイツに言いたいことあっから、終わったらそのままフケる」
クソがそう言うと、まだ言い足りないのか不服そうに保健室を出て行った。
去っていくのを足音で感じながら目の前の男に視線を戻す。
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