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弁当をどれにしようか悩んでる最中もそいつは、こんなすげー人が同じクラスなんて毎日ちゃんと授業受けるしかないじゃないっすか!とかなんとかウサギ先輩に向かってキャンキャン吠えている。
そうでなくても授業は受けろよなんて思いながらもこれ以上絡まれたくないので目についたボリュームのありそうな弁当を選び、会計をすまして背後から聞こえる言い合いを無視してさっさと寮へと戻る。
今はそんなヤンキーに構ってる暇はないんだ。
自室に戻り、明日の準備をしようと鞄を探すも見当たらず首を傾げてから思い出す。鞄、置きっぱなしじゃん。
普通に財布とか持ってたし忘れてたな…まあいいか、別に予備の鞄あるし。
そもそも持ってきてもらうとしてもその相手が居ないしな。
…別にクラスに友達がいない訳じゃないぞ、作ってないだけだ。
って、誰に言い訳してるんだか。
なんて考えてるといきなりドンドンという大きな音で現実に戻される。
返事もする間もなく部屋のドアが勢いよく開けられた。
勿論その音の主は辰巳だ。血相を変えて俺に詰め寄ってくる。
「和泉大丈夫か?!クラスにこっそり会いに行ったらいなくて近くにいたやつに和泉のこと聞いたら連れてかれて早退したって言われて心配で俺も早退してきちゃったよ…あ、これクラスのやつから。これないと困るだろうからって」
「わざわざ早退なんてしなくて良かったのに。まあでも…ありがとうな」
そういって俺の鞄を受け取った。
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