アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
◆
-
そんな決意をした日の翌日、俺はまだ誰も登校準備していないような時間に支度を終えて学校へと向かう。
特に意味はないが、なんだか人混みにいるのが嫌だった。
朝の肌寒いけれど気持ちのいい空気をいっぱいに吸い込んで校舎へと歩みを進めていく。
その最中、見たことないくらい綺麗な白髪…いや、銀髪?の男が目の前に現れて俺の進行を止めた
たしか噂によると、風紀委員長がこの男の特徴に当てはまる。
仮に風紀委員長だったとして、俺に何の用だ?
昨日のことで話があんのか?…正直まだあんまり口にしたくないんだが。
「2年B組、竹内和泉だよね~?おれは風紀委員長の水戸。単刀直入に言うけど、風紀に入ってくれないかな~?」
突然何を言い出すんだこの男は。
そんな俺の気持ちを察したかのように人の好さそうな笑みをにんまりと深くさせると口を開いた。
「昨日の生徒会長との喧嘩、見させてもらったよ~。なかなか強いよね、キミ。その腕を見込んで過激なことをする人たちの取り締まり手伝ってほしいんだよね~。去年から過激派が増えて困ってるんだけど真面目で喧嘩強い人ってあんまりいなくてさ~。どう?」
「いや、たまたまなんで。遠慮しておきます」
「そう言わずにさ~、周りの目が気になるならバレない様に工夫するし~。ね、お願い?」
胡散臭く笑いながらなかなか諦めない相手にもう構わず立ち去ろうとするが風紀委員長の手元を見てその足は止まる。
その手にあるのは俺が一方的にあいつを殴っている動画が流されているスマホ。
「…はなから断らせる気なんてないじゃないですか。脅しですか、それ」
「やだなあ、交渉術ですよ。隠し事、多くて大変だなあと思ってね~。ハンター、さん?…はは、やだなあそんなに睨まなくても。おれはハンターになんの恨みも持ってないから安心してよ」
そうは到底思えないけど、と思うより先にいきなり腕を掴まれ引きずられるように連れていかれた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 73