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10分程してようやく理事長室に着いた。
この10分、本当に疲れた。遠いのはまだいいが隣の男からくるオーラが険悪すぎて精神的に疲れてしまった。
「はあ…疲れた」
ぼそりと呟いた言葉は辰巳のゴンゴン!という大きなノックでかき消された。
「松葉さーん!オレ、榛だよー。やっと着いたから挨拶に来たぜ!」
松葉、とは確か理事長の名前だったはず。
それをなんで辰巳が知ってる?というかなぜため口?
同じことを思ったのだろう、思わず副会長と顔を見合せてしまった。
そして大きな呼び声と共にバタバタと慌ただしい足音が聞こえてくる。
次の瞬間扉がこちら側にバンっと開いた。
ちなみに辰巳は扉の近くにいたので、その扉に頭を打ち付けた。
副会長はそんな辰巳に駆け寄って心配そうに頭を撫でている。
「ハルー!よく来たね!姉さんと俺の話ほとんど聞いてなかったからちゃんと来れるか心配だったんだけどいやー良かった良かった!って、あれ?ハル?どこだい?」
「こんにちは、初めまして理事長。辰巳君なら理事長が開けた扉に頭を打ってしまって倒れてますよ」
「ん、君は去年編入してきた竹内君だね?初めまして、ってハルが扉に!?大丈夫かハル!!!」
慌ただしい人だなあ、まったく。
今更来なければ良かったと後悔した。
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