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「たっだいまー!ねえねえジョン君聞いた?!今日編入生の入寮日だったらしいんだけど、なんと理事長の甥っ子なんだって!!いやー朝から理事長室の近くに張り込んでおいた甲斐があったよ!まさか今年こそ王道クンが拝めるなんて夢みたい!!!早速副会長にも好かれてるみたいだし、これからいろんな役職の人を落とすのかと思うともう楽しみで眠れないよどうしようジョン君?!って、あれ?君は去年の編入生のスポーツ特待生クン!いやー、君もなかなか衝撃的でしたよ!まさかのぶっちぎり満点合格学力特待生かと思いきやオールマイティスポーツ特待生なんだもん!ギャップ萌え最高美味しすぎますご馳走さまです!そして君も副会長に連れ去られてましたね!あの後なにがあったのか妄想するだけでご飯10杯はイケます!」
「…もうええか?たっちゃんもオレも引いとるから、それにしてもほぼ息継ぎ無しでよお喋れんなあ。ドン引き越していっそ感心するわ」
「たっちゃんもやめろ。そして俺は大丈夫、こういうの慣れてるから。身近にいるし」
名前の呼び方をまた拒否すればぶーぶーと横から文句を言う成平に、和泉でいいと言ってからマシンガントークのチャラ男をソファーから見上げる。
ちょっと気になることもあるし。
「こんばんは、初めまして…のはずだよな。見てたのって理事長室の前でのことだけ?他は?そんでそのこと知ってんの他にもいる?」
「初めましてであってるよー。朝から理事長室張ってるからね、他は残念ながら知らないよー。このこと知ってるのも多分オレだけじゃないかなあ?どうして?はっ!まさかオレの知らないところでちゅっちゅあはんな展開があったとか?!」
「いやそれはない。まあ、それなら安心した。その様子だと俺の名前も知ってそうだけど、一応名乗るわ。2年B組、竹内 和泉、目立つの嫌いだから普段は敬語で喋ってる、はず。まあ、もうアンタらには敬語は意味ないし、使わないからよろしく」
「え、いろいろ萌え萌え臭が半端ないんだけど!っと、じゃあオレも名乗るね!2年F組、北條 カスミだよ★気軽にカスミンって呼んでね~!ちなみにほもっぷる大好きです!もし見かけたら報告求む!」
「オレの名前は思い出したっちゅーてたな。なら話は早い。その名前を忘れて今からジョンって呼んでや~!オレらジョン・カスミンでコンビ組んどるねん。そやのにオレだけ漢字じゃかっこつかへんやろ?せやから、ジョン呼びで頼むわ!あ、ちなみにオレはA組や!」
この学園で親しい友人を作る気はなかったけど、こいつら結構面白いし、深く関わりすぎなきゃ大丈夫だろ。
ふあ…あ、そういえば眠かったのを思い出した。
久しぶりに人と関わりすぎて疲れた。
一つ欠伸をして立ち上がる。
「カスミンは無理にしてもジョン呼びはおっけ。じゃ、俺は今日はもう疲れたし帰って寝るわ。おやすみ、また明日会えたら話そーぜ」
二人の残念そうな返事を聞きながら隣の部屋に帰る。
去年は同室の奴がノイローゼになってすぐ学校辞めちゃって一人だったけど、今年はどうだろうな。
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