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「ただいまーっと」
「あ、おかえりなさい!同室の人だよな?これから1年よろしく!オレ、辰巳 榛っていうんだ、アンタは?って、今朝の竹内君!うわ、凄いうれしい!」
いつも返ってくることのない挨拶をして中に入れば、初めて返事が返ってくる。
しかも自己紹介付きで。
目の前で朝の一件の礼やらなにやら言っているが、誰だこいつ。
名前と朝のことを言っているのだから、辰巳なんだろうけど…。
金髪なんだよな、目の前の奴。
いやいやいや、うっかりにも程があるだろ。
変装するならそれなりにちゃんとした気構えというものをだな。
それよりマジで王道なのかよ。
噂だと会長昔族の頭張ってたらしいし、もしかしたら関わりあんのかな。
…まあ、なんにせよ取り敢えずここは気づかない振りでもう寝よう。
「ああ、よろしく。俺は竹内 和泉。もう遅いし、お互い疲れてるだろうからもう寝ようぜ。まあ、俺はシャワー浴びてから寝るけど」
「え、もう?!せっかくだし親睦深めようよ!って、シャワー…?…っは!」
自分の姿にも気づかず何を言っているんだこいつは。
しかしシャワーの単語を聞いた途端ばっと頭を触り顔を青ざめさせる。
「あああああの、ここここれには深い訳が…!!!」
「ちょ、わかったからそれ以上くるな、近い」
「ごめんなさいこのことは誰にも言わないで!」
「黙ってるから、それ以上くるなっつの!ばらしたところで俺に一切メリットないし」
「ほんと?よかった…あ、でも念には念をって言われてるし…その体に男として最悪な消えない傷でも負わせた方が…」
ぞくっ、と背筋に寒気が走った。
こいつ、まさか…バイか?
助けなきゃよかった。
玄関のドアに、いわゆる壁ドンの体勢で頬に添えてくる手を掴む。
「そんなことしなくても黙ってる…っての!」
そして渾身の力を込めて思い切り男の象徴を蹴り上げた。
声もなく崩れ落ちる男を尻目に俺は風呂場へ向かう。
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