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いつも通り、アラームの音で目が覚める。
時刻は5時半。
いつもなら二度寝して6時に起きる予定だが、今日からはそうはいかない。
なんせ厄介な同室者がいるから。
たとえ同じ秘密を持っていたとしても、それを共有する気は一切ない。
早速部屋の中にある全身鏡の前に立つと、所々青いメッシュの入った髪をしている半袖短パンの男が目に入る。俺だ。
まずは、そばにある霧吹きで軽くついている寝癖を濡らす。
手をくしのようにして整えてからウィッグを付けて頭は完成。
あとは制服をきちんと着こなして、眼鏡をかければ一般生徒の仲間入り。
…それにしてもさっきからどたばたうっせーな、なにしてんだあいつ。
「おい、今何時だと思ってんだ。いくら防音されてて隣には聞こえないっつってもこの部屋んなかじゃ聞こえるんだ、ぞ?」
「あ、おっはー★って、和泉チャンなんで制服?今日は入学式だけでしょ?」
「た、竹内君…この人たち友達?標準語話してるっぽいけど全然理解できないんだけど、どうしたら?」
「すまんなあ、こんな朝っぱらから。せやけど今日会える可能性低いし、部屋に突撃するしかないな思て」
何 故 こ こ に い る ?
え、ここ俺の部屋だよな?家具も何もかも俺のだったし、間違いない。
俺のダチだからってすんなり開けたってのか。大丈夫かこいつ。
「辰巳、誰か確認してから開けなきゃ駄目だろ。今回は本当に友人だったから良かったものの、こればっかりは自己責任なんだからな。ちゃんとモニターで人を確認すること、いいな?」
ったく、なんで高校生にわざわざこんな小学生に注意するみたいなことしなきゃなんねーの。
先が思いやられるな…。
「ごめ、ごめんなさい…。これから気を付けるよ」
なんであんな金髪の癖にこんな弱気なんだよ、不良じゃないのこいつ?
そんな落ち込んだ顔されたら許すしかないだろ、顔半分見えないけど。
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