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また長い距離を歩き、ようやく食堂へとつく。
既に辰巳は腹が減ってへとへとだ。
流石自由登校日、生徒は少なく座りやすい。
どこか適当な場所に座ろうと周りを見回し、丁度いい席を見つけ、辰巳に声をかけようとしたところ、それを遮られた。
最悪な言葉によって。
「あ、なあなあ和泉!あそこの二階とか良いんじゃないか?誰もいないし!」
瞬間、場の空気が凍りついた気がした。
勿論俺も固まった。
続いてひそひそと小声でこちらへの悪態や非難の声が上がる。
目立ちたくない俺は、周りの雰囲気に苛立っているような空気を纏う辰巳を引き摺り先ほど見つけた席に腰をかけた。
「あの席は生徒会と委員会の委員長と副委員長、あとはたまに教師が使うとこなんだ。だから絶対あそこへは行くなよ?」
「なんでそんなの決まってんの?先生はともかく生徒はみんな平等だろ?」
「それはな、生徒会とかは学校の為に(一応)頑張って業務を全うしてくれてるから、ちょっと待遇良くされてるんだ。あいつら何だかんだ言っても仕事多いから、昼休みとかあそこで仕事してることもあるらしいぞ」
そういうと納得できたらしく、おとなしくメニューを選び始めた。
それにしても、ここのメニューは豊富だと思う。
それにメニューもタブレットだし、メニューの下の注文するを押して自分のカードキーを通せば注文できるというハイテクな機能になっている。
俺の携帯はまだガラケーだから、タッチパネルというものに慣れない。
その点辰巳は小慣れた様子でタッチパネルを操作していき、難なくオムライス定食を頼んでいた。
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