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教室に入ればまたもやヒソヒソと話される。
これまでちゃんと平凡かつ真面目に生活してきたのにな…。
溜息をつきながら席につくと、負のオーラを纏った1人のチワワ系男子が俯きがちに近づいてきた。
何だ、と思っているといきなりバン!と机を叩かれる。
その音に周りがしんとなったり、少し肩がびくついたりしたがそんなのお構い無しに鬼のような形相で睨んでくる相手。
「…アンタに話がある。昼休み顔貸してよ」
コイツは確か、会長の親衛隊。しかもコイツ自身にも親衛隊がついているくらいには可愛い系の男だ。
面倒なことになりそうだな。
だが一つ聞きたいことがある。それは昼を食ってからか、と。
でもそんなこと聞けそうにないな。
なんて考えていると、クラス担任である矢吹が入ってきた。
「はいお前ら席つけー。お?なんだ、今日はやたら静かだな。学生は元気が取り柄なんだぜ、しっかりしろよー」
呑気な矢吹の声で張り詰めていた空気は緩くなったが、突き刺さるような視線だけは止まなかった。
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