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《8》
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普通にフラれた方がましってどういう意味なんだろう?
いくら大きな声でしゃべってるからって、盗み聞きは駄目だ。
それでも俺は、その話の内容がどうしても気になって、ついつい聞き耳を立ててしまう。
『告ってOKされたの。
嬉しくてどうしようかと思った。
でも、その後……流れでヤって…
先輩なんて言ったと思う?』
『やっヤったの!? なんて言われたの?』
『お前の体、全然面白くねーわ。
時間の無駄だったな……もう2度とその面白くねー身体で俺の前に現れんなブス!
だってさ…』
『な、何それ!!?
面白い体ってどんな体よ!?
最低ー!』
力無く項垂れる女子の弱々しい声に、机を連打して怒りまくる女子の姿を横目で見ていた男子達は、溜め息を吐きながら鼻で笑った。
『よく、あんな話しデケー声で出来るよなぁ~
逆に感心するよ』
『恥ずかしくないんかね?』
『つーか俺、野神先輩のこんな噂聞いたぜ。
なんでも野神先輩って、バイ…らしい』
『『『『バイ!』』』』
『ああ、バイ。
野神先輩にヤられてる男子を見た奴が居るんだってさ!』
『それやべーじゃん!
俺ヤられたらどーしよ?』
『お前は大丈夫だろ。
たぶんお前は野神先輩の言う面白くねぇー体だからな』
『んだそれ!
なんで分かんだよ?』
『『『あははははっ!』』』
友達は笑い話にしていたが、俺は眉間にしわを寄せて顔を青くしていた。
そんなやばい人が高校生だなんて、信じられない。
しかもバイだなんて、危険すぎるにも程がある。
まぁ、俺は大丈夫だろうけど……那由汰が危ないよな。
あんな女の子みたいに可愛いんだから。
バイの野神なら手を出しそう。
野神の餌食にされないように俺が守ってやらなきゃ!
あの時の俺は、必ずや那由汰をこの手で守り抜いてみせる!
と、そう心に強く誓ったのだった。
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