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49.✧生理現象
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✧✧✧✧
目を覚ますと腕の中に旭がいた。旭は俺の胸に顔をうずめるようにして気持ちよさそうに眠っている。ああ、また抱きしめて寝ちゃったのか。
こいつもよく嫌がらないよな、と思いながら目の前にある髪を撫でる。俺とは対照的な明るい茶色の髪。俺はこの髪が好きだ。もちろん好きなのは髪だけじゃないけど。
しばらくの間頭を撫でていると旭が身を捩った。
お構いなしに撫で続けたり髪に顔をうずめてぐりぐりしたりしていると、下から「かえでさん……」とか細い声がした。
「おはよう、あっくん」
「……、っ~~!!!」
ドンッと旭が拳で胸板を叩いてきた。寝起きだからかそんなに強くない。痛いと笑っていると耳まで真っ赤にした旭は俺を見上げて睨んできた。はいはい可愛い。
「起きる?それとも、もう少しこうしてる?」
「起きる……!」
むすっとした顔の旭はベッドに手をついてのそのそ起き上がった。けれど、「あ……」と声を漏らしてまたベッドに倒れ込み頭からタオルケットを被ってしまった。
「旭、どうしたの?」
「なんでもない……!楓さん先に行ってていいよ!」
具合でも悪いのかな?熱はあるのか確かめようとタオルケットを剥がしたら、旭は背中を丸めてプルプル震えていた。
「旭?大丈夫?」
「ひっ!?触んないでっ……!だ、大丈夫だからほっといて……」
旭はシーツを握って目を合わせずにそんなことを言った。……こっちは心配してるのに。
イラッときて、肩を掴んで背中全体がベッドにつくように押し付けた。この体勢、旭を押し倒してるみたいだ。
「楓さん!?」
抵抗して両腕を掴んできたけど残念ながら俺の方が力があるんだよね。
掴んできた両手を解いて万歳をさせるように旭の頭の上にまとめ、そのまま頭から足までざっと見ると旭の中心が若干反応していた。
ああ、もしかして……なるほどね。
「なに、朝勃ちしたの隠そうとしてたの?」
旭は頬を真っ赤にして目をぎゅっと瞑ったまま小さく頷いた。うん、素直なのはいいことだ。
ぶっちゃけ旭のなんて小さい頃から見慣れてるし男同士だし別にそこまで恥ずかしがらなくても。
「まあ生理現象だし仕方無いよね。自分で抜く?」
「何言ってんの楓さん……。そのうちおさまるだろうからほっといてって……」
「はいはい。ご飯作って待ってるね」
拗ねだした旭の要望に答えてまた布団をかけてやり寝室を出た。本当に今の旭は純粋で可愛い。
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