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80.△好き
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△△△△
「何かあったら連絡してきていいから。じゃあ行ってくる」
「はーい、了解です。行ってらっしゃーい」
簡単な朝ご飯を食べて、シズさんが仕事に行くのを見届けてからまた寝室に来た。
さっきまで平坂先輩は起きていたけど、オレが寝室から出ていってからまた眠りについたらしい。気持ちよさそうに寝ている。
薬飲ませたいから……起こさなきゃ。
でもどうせ起こすなら、ちょっとくらいいいよな?なんていたずら心が芽生えてしまった。熱を持った頬に手をそえて親指で赤い唇をなぞると、ピクッと平坂先輩が反応した。
その反応が可愛くてつい指先でふにふに唇を弄る。
ぐっと力を込めると綺麗な唇が薄く開いた。
「っん……」
平坂先輩は僅かに眉を顰めて顔を背けようとする。白い首筋が見えてドキッとした。
ずっと思い焦がれてきた人が無防備に目の前で横たわってるんだ。ドキドキしない方がおかしい。発熱のせいでしっとりと汗をかいた肌はほんのりピンク色をしていて、息も少し荒くて弱ってる感じがかなりクる。
やべぇ、このままヤりたい……。
何の為にシズさん家に連れてきたんだ、と頭の片隅で思いつつ先輩に顔を近づける。あと少しでキスできる距離になったとき先輩の綺麗な唇が動いた。
「あ、さ……ひ……」
「っ……」
はぁ……やっぱり和泉かぁ……。
きっとオレがどれだけ頑張ってもどんな手段を使っても、平坂先輩はオレじゃなくて和泉を選ぶんだろうな。
……この前、和泉と二人だけで話した時に言ったことは本心だ。先輩を自分のモノにしたいというのも、自分の手でよくしてやりたいのも、犯して溶かしてオレしか見られなくなるようにしたいのも、全部本心。
だけど平坂先輩は和泉じゃないと駄目なんだろう。
和泉も和泉で何で記憶なんか無くしてんだよ。
オレと柚里に丸投げして何するかと思ったら、こんなことするなんて。親友と幼馴染を何だと思ってるんだ。
それでも和泉が与えてくれたチャンスをオレが逃すわけがなくて。二人の和泉旭に追いつくにはまだ何もかも全然足りないけど。
この恋を諦めようとは思えなかった。
先輩も眠っていることだし誰かに聞かれるわけでもないから、ついでに言ってしまおう。
「先輩……好きです……」
先輩の頬をもう一度撫でて、唇にはせずに先輩の首筋にキスを落とす。記念にキスマークでもつけておこうか。どうせ和泉はそれ以上の事してるんだし、キスマークの一つくらい、いいだろ?
先輩からは見えない襟足のところにきつく吸いついて、白い肌に赤い跡が付いたのを確認する。ちっぽけな支配欲が満たされた感覚がしてただ一人ほくそ笑んだ。
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