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86.✩フラッシュバック
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✩✩✩✩
楓さんはさっきからずっと俺の乳首を触ってるし鎖骨とか舐めてくるし……。そんなところ弄っても何もならないはずなのに、恥ずかしくて変な感じがして顔から火が出そうだ。
『そういうことをしてた』って何をしていたのか分からないわけじゃないけど、でもいきなりすぎる展開に頭が追い付いていなかった。両想いになれただけでも充分嬉しいのに、続けざまにその先にも進みそうだなんてちょっと早いんじゃないかな……。それに……いくら前の俺としていたとはいえ、『今の俺』とは初めてなんだからもう少し心の準備ができてからの方がいい。
「はぁっ……かえでさん……も、やめて……」
じくじくと下腹部に熱が溜まるのを感じながら楓さんを見上げると、俺の腕を抑えていた手を離してその手で脇腹を撫でてきた。逃がさないとでも言うように射貫くような視線で見つめられて、それさえも熱に変わっていく。
心の準備ができるまで待ってもらいたいけど、でもそんな風に見つめられたら俺の方が我慢できなくなりそうだった。これ以上されたら絶対流されてしまう。
ちろちろと舌先で乳首を舐めだした楓さんの肩を押して抵抗するけど、上手く力が入らなくて抵抗らしい抵抗はできなかった。
「ひぁっ……んぅ……」
「やらしい声。感じてきた?」
酔った時みたいに恥ずかしい声が出てしまって一気に顔が熱くなる。声を抑えようと手の甲で口を塞ぐも楓さんに外されて声が抑えられない。
「旭、脱いで」
「…………へ?脱ぐ……?い、いきなり何……なんで脱がなくちゃ……わ、ちょっと楓さん!!」
楓さんは器用に俺のシャツを脱がせ、続けてスウェットのゴム部分に手をかけて下ろしていく。さすがに抵抗したけど、なぜか楓さんは慣れた手つきで呆気なく下着ごと脱がされた。
半勃ちになったそれがぷるんと出てきて優しく楓さんに握りこまれた。
普通なら他人に見られることも、まして触られることも無い自身を握りこまれて思わず体が震える。
「ぁっ……かえでさん、だめっ!そこ、さわんな……で、ひ、ぁあ…………」
「はぁ……久しぶりの旭の体だ……旭、あさひ……」
楓さんはうっとりとした声色で何度も名前を呼んで、俺の体のいたるところにキスを落としてくる。
はぁ、と楓さんが熱い息を吐くと背筋がぞわぞわとして体が熱くなった。
やば……きもちいい……。
快楽と共にすごい既視感が襲ってきて上手く思考が回らなくなる。
何十回もやってきたその行為が脳内にフラッシュバックする。
……ああ、そうだった。楓さんは自分から体を重ねたいときにいつも必ずちゃんと言ってくれるんだ。
『……旭、セックスしよう?』
「ねぇ旭、セックスしようか?」
溶けた思考では楓さんのその誘いを退ける言葉も思い浮かばなくて、ぼやける意識の中で俺はただ頷いた。
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