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101.✩意地悪な笑顔
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✩✩✩✩
「話してくれる気になった?」
「はあっ………楓さん……も、やめて…………」
「話してくれるんだったら、やめてあげる」
「ああっ……や、いや………無理………」
いつの間にか楓さんは俺よりも下の位置に移動していた。
胸をさらけ出すようにシャツをたくし上げられ、腕で腰を押さえつけられて引けなくなった体を楓さんの舌が這っていく。
ぞくぞくと背筋を駆け上がってく快感から逃れようとして楓さんの肩を押すと、さらに腰を強く引かれた。
話し合いをしようか、って楓さんは言ったのに、なんでこんなことをされているんだろう。一方的に話してって言われ続けてるだけだし、そのうち俺の思考が溶けてきてまともに会話なんて出来なくなってしまうのに。
「そんなに頑なになって、何を隠してるの」
楓さんが俺から何を聞き出したいのかはなんとなく分かっていた。ずっと楓さんの先輩のことが引っかかっていたから、楓さんはそれにどこか気づいていたんだろう。
でも、もちろん俺は言うつもりなんてなくて、こうやって楓さんに追い詰められるような状態になっている。
「何もないからっ………あ、んっ………ひっ!?」
ちゅ、と音を立てて楓さんが乳首に吸い付かれて甘噛みされた。与えられた刺激がすべて快感に変わっていって体が熱くなる。
弱い快感だけを与え続けられるのがもどかしくて嫌で、イきたいのにイけないのが苦しかった。
俺の前はもうスウェットの上からでも分かるくらい勃ち上がっていて、もっと強い刺激がほしくて無意識に腰を揺らすと楓さんに鼻で笑われた。
「ほら、話さないとこのまま進んじゃうよ」
「はっ……や……やだ…楓さん………楓さん」
「話すのが嫌なの?進むのが嫌なの?どっち?」
「いや……やめて…楓さん……はぁ……」
楓さんが喋るたびに当たる吐息に体を震わせると、俺の体を這っていた舌と手が止まった。きっと、楓さんは俺の思考が溶けるギリギリでやめたんだ。
楓さんの顔を窺うと意地悪そうな笑顔で見つめ返された。
………ああ、やばい、この表情、嫌いじゃないかも。
弱い快感だけでイけなくて苦しいのは嫌だし、自分でも矛盾してるな、と思うけど、楓さんにこういうことをされるのは嫌じゃなかった。
「……続き、してほしい?」
楓さんの綺麗な指先がつーっと肌に触れるか触れないかの微妙な加減で撫でてきた。くすぐったさの中にも快感を拾ってしまってびくんと腰が跳ねる。
「………話すから、ちゃんとしたの、して……」
「ふふ、よくできました」
結局、快感に負けて俺の方が折れると、楓さんはにっこりと笑って唇にキスをしてくれた。
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