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6.キスシーンを見た瞬間-1
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次の日、二日酔いで頭がガンガンする中で現場へと向かった。
(怠い……)
今日の撮影は、とある公園で夏が演じる隆明(タカアキ)がミカリ演じる女に青空が広がる中で強引にキスをするシーンだった。
結構重要なシーンだ。
「ミカリちゃん。なんだかソワソワしてるね。何か良いことでもあった?」
早めに現場入りしたミカリが三善の隣で一人、ソワソワと身体を動かしていた。
それはまるでわざとのようで、話し掛けて欲しいと言わんばかりの行動だった。
「えー、分かりますー? 参ったなー」
ミカリは三善のその問いに嬉しそうにして答えてくれた。
「今日のシーンって壁ドンからの濃厚ちゅーなんですよ。もー、私嬉しくて、昨日は興奮して眠れませんでした」
「ははっ…そっか……」
「それに、昨日のキスシーンもとっても良くて、夏君に呑まれそうになりましたよ」
ミカリは昨日のシーンを思い出し、ウットリとしていた。
その話しを聞き、三善は内心動揺してしまう。
「ど…どんな風に……?」
口から出たのはそんな言葉だった。
聞いてどうする。何が聞きたい。
自分で何も分からないまま、言葉が先走った。
「聞きたいですかー?」
「え……。あっ、うん……」
そう返してしまって直ぐに後悔する。
何故だか分からないけれど、何かに傷か付くと思った。
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