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6.キスシーンを見た瞬間-5
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なんでだろうか、心が高揚するのは。
夏のその言葉を聞いて、心拍数が速くなった三善は、言葉を発する事ができずに、水揚げされた鯉の様に口をパクパクとするしかなかった。
それは、夏の様なストレートな言葉に免疫がないからだと思う。
夏の発する言葉は不思議だ。
三善が悩む全てを和らげてしまう。
「俺はずっと、これから先もファンが恋人だと思ってました。でも、三善さんと会ってそれが覆された……」
「夏く……」
「俺は三善さん……あんたに会ってファンよりも特別存在っているんだって知った。これは、俺にとってすっげー事なんだ」
夏は三善の汗ばんだ両手を優しく包み込み、そして、チュッと音を立ててその手に口付けする。
「ファンよりも、メンバーよりも、家族よりも、大事にしたい、側にいたい、離れたくないって思った」
その言葉は嘘、偽りのない物だと、その声、その瞳、その熱が伝えてくる。
だからこそ、三善はどうしたらいいのか分からない。
こんな事、言われ慣れてない。
「好きすぎて毎日夢に出てくるんだ。そして、俺は慣れない手つきでこう……」
「え……? ンッ……」
チュッと次は唇にキスをされた。
そして、そっと離され至近距離で視線が重なる。
三善は、目の前にある夏の顔を、火照る顔で見詰めてしまう。
これは無意識だ。
無意識で、誘う様に、夏を見てしまった。
「ヤバい…その顔……。キスしたい……」
「なつ……ンンッ」
その言葉通り、夏は三善の両頬を優しく包み、顔を上に向けてキスをしだした。
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