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出逢いは一方的
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『―新入生代表 紫月 神楽』
「はい」
だるい。いや、かったるい、の方が合うか。とにかく、退屈だ。
首席合格生とか、どうでもいい。そんな奴のオハナシを聴かせて、何がしたいんだ。嫌がらせか、当てつけか。特に2番合格の奴への。
くぁ、と欠伸を噛み殺して長い長い入学式を更に長引かせている首席生徒を見上げた。
見上げて、固まった。
まず目を引いた、色素の薄い、白に近い銀髪は天然だろうか。人工物よりずっと透き通って綺麗な髪だ。プラス真面目そうな顔。いかにもガリ勉そうな黒くて四角いフレームの眼鏡。男子にしては小さめの身長で、何となく不思議な感じがした。
『…─新入生代表、紫月 神楽』
見蕩れていたら、挨拶が終わっていた。
…ん?
みと、れ?
男に?
…あぁ、何かおかしくなってるっぽい。
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