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二次会2
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「かんぱーいっ!!!」
「かんぱい…」
ビールグラスを重ねる
近くの居酒屋は金曜日ということもあって、席はかなり埋まっていた。
そこで俺は悶々と考え込む。
なんで。
なんでまたこいつと飲みに来ないとならないんだよ…
朝日も苦手だけどさ!!
でも、並木はもっと、もーっと苦手だ
当たり障りないよう、接してきたけど
よりにもよって俺と飲もうと思うなんて
絶対、おかしい!!
「はぁっ!仕事終わりのビール最高だなぁ」
「仕事、始めたんだよな。」
「あぁ!デパートの社員な!いいぜぇ!可愛い子多いし、服とかも拘っていいし!天職だよ!」
「へぇ…」
確かに、オシャレだ
スーツだけど、ネクタイが細めでカフスはシンプルだけどブランド物だし
髪を立ち上げてセットしているが、チャラチャラしてるような感じじゃない
性格を知らなければ、
見るからに好青年だった。
極め付けは顔だ
男らしい骨ばった顔つきに、深めの二重の目元。
俺みたいに丸い目じゃなくて、切れ長めに二重が伸びて
体格だって、180cmはある長身、バランスのとれた筋肉
正直…男として勝てる所が、ない
くそぉ
今日は飲んでやる
「すみません!ビール!三杯もってきて!」
「へー!意外に飲むんだなぁー」
「別にっ!」
あー!くそぉ!
神様は不平等ですよ、ホント
「吉見ってさ、俺のこと苦手でしょ?」
いきなり、図星を指されて飲んでたビールが肺に入る
「ごほっ!!げっほっ!な、んで?」
「わかりやすいからさぁ。学生の時から同じグループだったけどあんまり話さなかったじゃん?」
「そ、それはその…」
平凡で目立たない俺だから、正反対のお前にちょっとばかし嫉妬してて
「まぁ俺、騒ぎすぎなとこあるし?嫌われてるのは分かってたしさぁ」
「別に嫌っては…ない」
全部を見透かされるのは、なんだか許せない気がしてそう言った
でも間違えではないんだ。
「へぇー?それはよかったなぁ」
軽い言い方にむっとする
本当にそう思ってんのかよ…
悔しくて俺はビールを一気に飲み込んだ。
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