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強引な誘い
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くすくすと頭上から響く
なんだよ…客の失敗を笑うか?普通
「大丈夫か?」
「へっ?」
聞き覚えのある声に戻る
この声って…
「昨日ぶりだなー、吉見」
スーツを着て意地悪そうに微笑む並木だった。
「なんで、ここにいるんだよ!?」
「俺、衛門堂百貨店の店員だぞ。言わなかった?」
「婦人服って言ってたじゃん!!」
「今日はヘルプ。女性客をおさめるために、呼ばれたんだよね」
〜〜っ!
なんだよ、それ!
「吉見もチョコレート欲しいの?」
「ちっちがう!」
理由を説明をしようとすると楽しそうに並木は笑った
「ふーん…ちょっと待っててよ」
並木は優雅に歩いていくと、押し合いへし合いして、イライラしている女性に声をかける
「皆様、本日はビークリスタルへお出まし頂きありがとうございます。」
よく通る、耳に優しい声
俺まで聞き惚れてしまう
「限定チョコレートは順番にご案内させていただいております。お待たせしてしまい申し訳ありませんが、気を長くお待ちください」
綺麗なお辞儀をすると、チョコレートに夢中だった女性達は並木に夢中になって居た
「列を作りますので、こちらへ」
一人一人列に案内していくと、女性達は静かに従った
「ほら」
ある程度列を作らせると俺の腕を掴むと一番後ろに並ばせる
「あ、あの…ありがと」
そのまま腕を引かれ、並木の口元が耳に近づく
「俺、見返りを求めるから」
低く囁くような声に、ぞくりとする
怖いとかじゃない
自分の知らない何かが奥から出てきそうな
「あと一時間で売り切れるからさ。そしたらどっかいこーぜ」
「おれ…用あるし」
嘘だけど
「なんの?」
うっ!
耳元で囁かないでほしい、とっさに声が出せない
「なんでも、いいだろ。」
「すみませーん」
女性が、声をかけてくる
「1時間後に、衛門堂の入り口」
頭を優しく叩かれる
行かないし!
待たないし!
絶対言うこと聞かないからなっ!
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