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からかって 並木拓真目線
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まさか、こんなにすぐに会うとは思ってなかった。
これはチャンスだ
なんでビークリスタルのチョコが欲しいかは知らねーけど
我ながら上手く誘導できたと思う
でも、一時間後にちゃんと待ってるかは自信なかった。
まぁ、いたんだけど
押し付けるように渡されたチョコレート
耳まで真っ赤にして
怒ってんだか、恥ずかしいんだか
そのまま食事に連れてけば
今度は素直に顔を綻ばせる
美味しい美味しいと嬉しそうに笑われると、ついこっちまで頬が緩んだ
「お前、変な奴だなぁ」
そう言うとムッとした顔をした
「並木ほどじゃないけど?」
少し話して分かった。
吉見は感情が素直だ、だけど言葉は素直じゃない
当たり障りなく返すことがなくなって、今は意地を張ってくる
俺を警戒してんのか、気を許してるのか
わからない
でもそれが堪らなく面白い
会計で財布を覗き込んで、青ざめる様子になんとなく察しがついた
男に奢られるのは流石にプライドもあるよな
ここは2,000円がベストかな
気づかれないようにしたかったけど、どうやら気づいたらしい
吉見は黙り込んだ後
手に持っていたチョコレートを俺に押し付けた
「…もう一個、チョコやる」
思いがけない提案に、反応に困る
いらねーよ
とか言えないし。
ってかなぜチョコ?
もっといろいろあんだろ?
もう一回会うとかになるだろ?
あーわからない
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