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待ち人 by拓真
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仕事は遅番で、時刻はもう10時をまわっていた。
職員出口から出て、警備の人にカードを渡す
「なぁー並木くん?」
警備のおじさんが声をかけてくる
「はい?」
「ずーっと、あの影に男の人が居てねぇ。異様な様子で声をかけたんだが、気にしないでくれって言うんだよ。」
「あー、はい。追い払っときます」
デパートで働く子は可愛い子が多いから、たまにストーカーみたいなのいるんだよな
出口から少し離れた場所に影になる部分がある。
確かに白いシャツをきた奴の肩が見えた
「おい、お前いい加減にしろよ…」
低い声でドスを聞かせると、男にしては細い肩が揺れた。
「あ。た、拓真…」
「あ、おい?」
2月終わりといえ、まだ身を切る寒さだ。
乱れたシャツ1枚、手で襟元を押さえつけてる
手の甲が赤紫色に腫れて、体は全身震えていた
まるで、何かに襲われたみたい
「何が、あった?」
「あ、いや、その…」
言いにくそうに口をつぐむ
あ、また
俺は無理矢理聞き出そうとしてしまった
「ごめん。関係ないのに口出しして」
「ち、違うっ!」
蒼の手が俺の腕にかかる。
その拍子にはらりと襟元がはだけた。
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