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僕のご主人様
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「うわぁっ!どどどどちら様ですか?」
朝陽は僕を引き離し、焦りのあまり口が回らないようだった。
「僕だよ、小太郎だよ朝陽」
なんでわかってくれないの?
きょとんと首を傾げて朝陽を見る。
「いや、小太郎は、犬……」
「あのね、僕ね、毎日お願いしてたんだ。人間になれますようにって。そしたら、ピカーって光ってね、人間になってた!」
どうだ、すごいだろ!!
胸を張って笑顔で朝陽に今までの経緯を話すと、朝陽は訝しげな目をして僕を見つめた。
「……おすわり」
反射的に僕は床の上に座った。
「おて、おかわり」
またも僕は右手、左手と順に、朝陽の手の上に乗せた。
「ばんっ」
いつものように朝陽が手で作ったピストルで僕を打つ。
僕はコロン、と床に横たわった。
「本当にコタなのか…?」
唖然とした顔で僕を見つめる朝陽。
ゆっくりと僕の頭に手が伸びてきて、わしゃわしゃと撫でられる。
どうやら少しは納得してくれたみたいだ。
「ふへへ、朝陽、好きだよ」
そっと朝陽にキスをし、ぺろりと朝陽の唇を舐める。
やっと言えた。やっと言葉で伝えられた。
「……っ」
普段は照れない朝陽が、僕が人間の姿になったせいかほんのりと頬を赤らめていた。
真っ赤になった朝陽も可愛いな。
「誕生日おめでとう、小太郎」
朝陽は照れながらも僕を抱きしめてくれた。
ほんと可愛いんだから。
これからもよろしくね、朝陽。
end
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