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ありったけの愛を君に2
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バレンタイン前日。
俺はスーパーに買い出しに来ていた。
やはりチョコレート売り場に並ぶのは恥ずかしいが、去年のように板チョコだけで済ます気はない。
絶対驚かせてやる!
今年は手作りのものを渡すことにした。
ウキウキとしながら店内を回る。
渡すのは恥ずかしいが、それを考えなければ材料を買うのも、作るのも楽しいのだ。
「よし、完璧」
買い出しを終えて帰宅する。
生チョコレートを作ることにした俺は、さっそく材料に手を伸ばす。
今日は友人と遊ぶと嘘をついているので遥が家に寄ることはない。
ネットで調べたレシピを見ながら作っていく。
チョコレートを少しだけつまみ食いしたのは内緒だ。
「ふふふーん」
鼻歌を歌いながら材料を混ぜる。
バットに流して冷蔵庫へ入れる。
「早く固まんねーかな」
あいつ、どんな顔すっかな。
冷やし固めているあいだに色んなことを考える。
喜んでくれるだろうか。
いや、遥は俺が何しても喜んでくれるから間違いはないのだが。
あぁ、でもこれを渡すんだもんな……。
どんな顔して渡せばいいのか、何を言えばいいのか、頭がパンクしそうだ。
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