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18歳以上ですか?
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お付き合いしましょ
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「僕が大きくなったら、僕と結婚してくれる??」
「そーだな、将生がおっきくなったらな」
そんな約束を10年前にしていたのを俺は記憶の片隅に置いて忘れていた。
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────
──
「あーちゃんあーちゃん!!俺、18になったよ!!結婚しよ!!」
及川敦、28歳。
俺は隣の家のガキに追われていた。
今日は将生の誕生日。
非常にめでたいことだ。
めでたいけども…………。
マジでシャレになんねぇ…。
「あーちゃん、なんで逃げるの?約束したよね?俺が大きくなったら結婚してくれるって言ったじゃん!あ、でも男同士だから結婚は無理か……」
やっとその事実に気づいた将生はしゅんとして立ち止まった。
「あー仕方ないだろ、な……?」
俺としては諦めてくれて万々歳なのだがな。
あまりにも悲しそうな顔をする将生が可哀想になり、頭をそっと撫でてやる。
こうしてりゃ、可愛いのにな…。
「あーちゃん……」
「よしよし」
「結婚がダメでも、あーちゃんは俺のものだもんね」
「はぁ?!」
しょぼくれたかと思えば……。
なんてやつだ。
どうやらどこまでも俺を追いかけ回す気でいるらしい。
「あーちゃん、俺と付き合ってくれるよね?」
子犬のようなウルウルした目で見つめられると無下にも出来ない。
「え、あ、えーと……」
「お願い…」
「うぁー…仕方ねぇなぁ」
「ほんと?!」
パァァと一気に表情が輝く。
「あーちゃん大好き!!」
ぎゅう、と強く抱きしめられる。
くそ、可愛いなぁぁぁあああ!
将生の可愛さに絆されて付き合うことを了承してしまったが、なんとかなると俺は信じて、いる………。
てか俺犯罪者じゃねぇか!
end
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