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麗は1人でこの家をうろついた事なんてないからきっと外には出てない。
早く見つけねーと...っ
獅琉が住んでいる家は東雲組の本家ではないとはいえ、ヤクザの家に変わりはない。
妙な奴に捕まってなきゃいいが...
広い廊下を小走りで探す。
何人か獅琉にどうしたのかと声をかけてくるが構っている暇はない。
「れいっ」
どこかにいるはずの小さな姿はなかなか見つからない。
どこ行ったんだよ...っ
あいつのことだから知らない部屋に入ってることはねーよな...
いやでも誰かに連れ込まれてたら...
立ち止まってもう一度麗の行きそうな場所を考えていると近くから男の声が聞こえてきた。
何やら揉めているようなその声は聞き覚えがあった。
中平秀人(ナカヒラシュウト)。獅琉も信頼を置く優秀な部下だ。チャラついていて下半身の言いなりになりがちなところが玉に瑕だが。
何を揉めてんだ...?
声のする方に進んでいくと中平の後ろ姿が見えてきた。
中平は何かを抱えているようだ。
あいつ何して...
更に近づくと中平の背中越しに真っ白な腕が見えて獅琉は息を呑む。
「麗っ!!」
考えるより先に体が動いていた。
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