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部屋の前には何故か柚木がそわそわしながら立っていた。
なんであいつ部屋の外にいんだ?
「あっ、若!」
獅琉の姿に気付いた柚木が振り返って獅琉の前に立つ。
「ああ、山瀬はもう来てんだろ?」
「はい、来てます、あの」
柚木は何か言いたそうにこちらを見ているが、早く麗の容態が知りたい獅琉は無視して部屋に入ろうとする。
しかしドアノブに手を伸ばそうとしたところで柚木に腕を掴まれる。
「...何だこの手は」
「や、あの...」
「...麗より大事な用事ならさっさと話せそうじゃないなら失せろ」
低い声で告げると柚木の体が強ばるが、腕を離そうとしない。
「すみません...っ...若を部屋に入れるなと山瀬さんに言われていて...っ」
「あぁ?」
部屋に入れるな、だと?
柚木の言葉に獅琉の胸の中に不安が広がる。
何があったんだ...?
考えていても埒があかないと強引にドアを開けようとするがまた柚木に阻まれてしまう。
「ダメですって!なんかお二人で話し込んでるみたいなんで...っ」
その一言で獅琉がきれた。
「っざけんじゃねぇ!ガタガタ言ってねーで中入れろ!!」
「でも若...ぐぁっ!」
なおも食い下がる柚木の胸倉を掴んで壁に叩きつけ、耳元で囁く。
「いい加減にしろ...そのうるせぇ口使えなくしてやろうか?」
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