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獅琉が柚木の胸倉を放すと同時に部屋のドアが開き山瀬が出てきた。
「ちょっとちょっと~大きい音出さないでよ~麗くんがびっくりするでしょ?」
「山瀬!お前ふざけんのもいい加減にしろよ!麗は?」
獅琉の剣幕にも怯まず山瀬はにこにこと答える。
「ちゃんと部屋にいるよ~。体もどこも悪くなかったよ~。」
「なんだよそれ...よかった...ていうか麗と何話して...」
「しー?」
「麗!」
山瀬と話しているとドアからひょっこり顔をのぞかせた小さくて真っ白な麗。
「大丈夫か?ほんとにどこも悪くないんだな?」
麗を抱き上げながら麗の顔色が悪くないか怪我がないかを確かめる。
「ん...しー、ぼくげんきだよ?」
「ならよかった」
麗の柔らかい髪に顔を埋めてすんすんと匂いをかげば、くすぐったそうに体を捩るかわいいうさぎ。
「そこいちゃつき禁止~!さっきまであーんなに怒ってたくせに麗くんが来た途端でれでれしちゃって」
山瀬が頬を膨らませてこちらを睨んでいるが正直自分と年齢も身長も大して変わらない男がそんなことをしても気持ち悪いだけだ。
「きもい」
「ちょっとひどくない!?」
「麗、部屋戻るぞ」
山瀬を無視して部屋に入ろうとすると後ろから
「麗くん!さっきの話、ちゃんと獅琉にするんだよ~」
と聞こえてきた。
腕の中の麗が小さく頷いたのが分かった獅琉は心の中で舌打ちした。
詳しく聞かせてもらわねーとな...
──────俺を部屋に入れられないような話してたんだろ?
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