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すべての準備を終えた麗は部屋のドアの前に立っていた。
「行くぞ、麗。フード被れよ」
獅琉にそう言われてフードを深く被り、獅琉に開けてもらったドアをくぐろうとする。
...が、今更怖くなって結局獅琉の腰に抱きついて顔を隠してしまった。
やっぱりこわい...
「うぅ...しぃ...だっこ...」
「ああ?しゃーねーな...」
呆れながらもどこか嬉しそうな獅琉に抱かれ、首筋に顔を埋める。
「今日は柚木が人払ってくれてるから人いねーぞ?」
そう言われても麗は顔を上げることができない。
うぅ...だれかいたらどうしよぉ...っ
「...ったく...こないだは一人で飛び出してった癖に...」
広い屋敷の廊下を獅琉に抱かれたまま移動する。
玄関に着くと柚木が立っていた。
「若、麗さん、おはようございます。車の準備できてます」
柚木の声が聞こえて麗が顔をあげた。
「ユズ...おはよ、う」
「麗さん外に出るの久しぶりですね。最後に出たのは何年前でしたっけ?日焼けしないように気をつけてくださいね」
「ん...」
柚木の言葉に頷くと、獅琉が麗を抱えたまま靴を履いて、麗を抱え直した。
「この調子だとコイツ多分歩かないから麗の靴はいらねーな。柚木、運転頼んだ」
「はいっ」
麗の為に車体も窓も真っ黒にした車の後部座席に乗せられ、獅琉の膝の上に落ち着いた麗はフードを脱いだ。
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