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閑話6-3
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「いい加減下ろしてください...!」
エレベーターに乗って扉が閉まると柚木は再び抵抗をはじめる。
「下りたいの?下りたかったら下りていいよ。元々そんなに力は入れてないし」
な...っ、馬鹿にして...!
軽々と持ち上げられてるけど俺だって男だ!
ぐっと両腕に力を入れて体を離そうとするがさっきと同様、全く力が入らない。
「...っ、な、んで...っ?」
「...」
山瀬が何か仕掛けているのではないかと表情を伺うが、未だに彼は無表情で感情が読み取れない。
もう、ほんとになんだっていうの...っ!
「着いたよ」
「え...」
恨めしそうに山瀬を睨んでいる間に、エレベーターのドアが再び開いた。頭上の表示が示している現在地は最上階。
「うそ...」
柚木は思わずそう呟いた。
山瀬さん...とんでもないところに住んで...
ちょっとどころか滅茶苦茶お金持ちじゃん...
最上階にある部屋は一つだけらしく、ドアは一つしかない。
そのドアの前に立った山瀬は何やらパネルを操作して鍵を開けた。
指紋...?
柚木が呆気にとられている間に部屋に山瀬は部屋の奥へと進んでいく。
やばい!やばい、今力入らないのに襲われでもしたら...しかも山瀬さん何か怒ってるし...!
黙ったままの山瀬が開いたドアはやはり、寝室のもので。
柚木の焦りはどんどん大きくなる。
どうしよう。どうしよう...!
「あ、あのっ、山瀬さん?もしかして何か困ってるんですか?あの、俺じゃ...その...ちゃんと山瀬さんのこと満足させてあげられるかどうか...。いや!そもそも俺男だし!もしね、その...困ってるなら多少誰かを紹介したりも出来ますし。あの、だから...」
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