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秘密 2
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「お帰り・・・・・・・・もしかして機嫌悪い?」
長山の前にコトリと置かれたコーヒー。
湯気が立っているそれに目をやり、目の前の倉橋(1人だけトランプに混じってなかった)を見て、またコーヒーに視線を戻した。
「・・・・・・・別に」
長山はそう言うと静かにカップに口をつけ、コーヒーを一口口に含む。
「むしろ逆」
「・・・・・逆?」
長山は湯気で曇ってしまった眼鏡を外しテーブルの上に置いた。
いつもは前髪と眼鏡で隠れているそれは、整えられた眉、切れ長の目、黒曜石のように真っ黒な瞳
俗に言う美形と称されるものだった。
「まるで天使とそれを崇め讃える人間のようだった。ちっとも面白くない喜劇を見せられた気分だ」
長山は口の端をつり上げた。
久しぶりにその顔を真正面から見た倉橋は暫く呆けていたが、つり上げられた口を目にしてはっと我に返った。
「これから楽しくなりそうだ」
この学校に紛れ込んだ異分子
せいぜい楽しませてくれよ
俺が
飽きるまでな
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