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広くて綺麗な大空へ
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少年は言いました
「僕の命はもうすぐ終わる。だからそれまで幸せにしてよ」
少年は言いました
「わかったよ。大好きな君の頼みを、断るわけがないじゃないか」
2人はその日から
たくさんの時間を共にしました
朝には朝日を共に目に焼き付けて
昼には 一緒に遊びに行き
夜には体を重ねたりもしました
何気ない日常も
いつもと違う日の事も
喧嘩をした日も 笑いあった日も 涙を流しあった日も
2人にとっては
言葉で表せられないぐらい幸せな時間になりました
楽しければ楽しいほど
時間と言うものは残酷なほどに早く過ぎていきました
1人の命が消えたとき
残された少年は泣きました
我を忘れ ひたすら泣きました
愛し合ったぶん悲しくて
辛くて 寂しくて 嫌で
怖くて
泣いても帰ってきやしない
そんな常識わかっているのに
意味もなく
ただ 1人で泣いた後
少年は決意しました
戻らないなら行けばいい
「今から僕も そっちに行くよ」
そう言うと残された少年はビルから 空へ 飛び込みました
まるで翼が生えているかのように
広くて 綺麗な 大空へ
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