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Episode2 『不登校の登校日』 ③
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弱い奴には興味はない。
どいつもこいつもつまらない。
あまり俺をガッカリさせないでくれよ。
なんでそんなに脆いんだ?
立て、一発殴っただけで何休んでんだ。
おい、どこに行く?
待てよ。
物心ついた時から俺は拳の使い方を知っていた。
それは実家がヤクザであることが影響している、と言われても否定はできない。
小学生の時も、中学生の時も、
喧嘩、喧嘩、喧嘩。
暴力、暴力、暴力。
歳なんて関係ない。
勝った方が強くて、強い奴が勝つ。
喧嘩は裏切らない。
俺が強いのだと証明してくれる。
高校に入って、正直俺は期待していた。
俺より強い奴が現れることを。
とんだ期待外れだった。
噛み付いてくる奴は山ほどいた。
でも
弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い
弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い弱い
たった蹴りを一発入れただけで
たった拳を一発入れただけで
相手の身体は壊れたし、精神もおかしくなっていた。
ナイフを持ち出されても、動きが鈍すぎるだろ、そりゃ。
俺を笑わせてんのか。
こっちの気が狂いそうだ。
俺は入学数日で、「高嶺の絶対王者」の名を残し、この学校から姿を消した。
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