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Episode6 『はぐれ者の末路』 ①
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霧間と初めて会ったのは、高校2年の秋だった。
「編入生を紹介する」
関山が放った編入生という言葉にクラスの奴らは興味津々で、そういう俺も挨拶がてら少し遊んでやろうと思って編入生が顔を見せるのを楽しみにしていた。
しかし、そんな考えはあいつが姿を現した瞬間に消え失せる。
綺麗すぎる程整った顔、触ったら柔らかそうな黒髪。
少し吊り上がり気味の目は、生意気そうだ。
気が付いたら、あれほど騒いでいた教室の奴らが、何も言葉を発していない。
それ程の魅力が霧間にはあったんだ。
悔しいが、息をするのも忘れるくらい霧間に惹きこまれていた俺は、あいつから目を離すことができなかった。
「本当に、頭の中何も入ってなさそうな顔ばっかりだ」
「………」
大人しそうな雰囲気出しやがってたが、本当は違う。
「オイ…今なんつった…?」
そうして俺は霧間にあっという間に負けた。
あいつはとんだ化け物だ。
それからというものの、俺は霧間を事あるごとに追いかけ、喧嘩を吹っかけた。
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