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Episode6 『はぐれ者の末路』 ⑪
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――少しずつ、確実に、霧間慎弥を沈めろ
――高校生相手だからといって手を抜く必要は無い
――ああいうタイプは
――心から殺していくのが正解だ――
ボスが言っていたことが今ならよく解る。
ゴミみたいな部下を連れ、霧間慎弥の元へ向かう。
奴らには「霧間慎弥を捕らえること。それが出来なければ処分する」という事だけを脳みそに植えつけた。
こいつらは使い捨ての駒でしかない。
当然、このゴミどもが霧間慎弥の相手になるはずがないからね。
本当の目的は、間接的にゴミを霧間慎弥に殺させること。
シンヤくんに負けると、ゴミは処分される。
ゴミはそうはいくまいと、シンヤくんに全力で足掻くんだ。
でも、シンヤくんはゴミが自分に負けることで処分されると知っていても、手を抜いたら自分が捕まってしまうから、勝つしかない。
ほら、目の前にいるシンヤくんの顔見てごらんよ?
とっても苦しそうだ。
ボスのやり方は、残酷だなぁ。
シンヤくんは
最初見た時にはただの生意気な目をした小奇麗な坊ちゃんだと思った。
でも、戦ってる姿見せられちゃそうはいかない。
遠目からでも動きを見ていれば、霧間慎弥は普通の高校生じゃないことくらいわかる。
正直滑らかな動きには惚れ惚れした。
おまけに顔もあんだけ整ってちゃ、ボスが惹き込まれるのも無理ないか。
一筋縄でいかないのは重々承知していた。
漆戸組にスカウトなんてやり方、シンヤくんはひょいひょいOK出す性格でもないし、ビビッて恭順してくる性格でもなさそうだったしねぇ…。
だからこそ、ボスのお気に入りになるってもんだ。
可哀想に。
俺ら漆戸組のボスは
悪逆非道で残酷な上に
好きな子ほどイジメたくなる質だからさ。
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