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面倒な姉⑤ (渉視点)
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目の前には震えている少年。
そして少年の目の前には……わなわなと震えている姉の姿……
こりゃ終わった…俺は心の中でそう思った。
「…………渉…
アンタ……」
「う…あー…姉貴………えっとだな…これは…その……」
「アンタ…アンタぁ……」
「えと…あの……
ご、ごめ
「ぐっっっじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっぶ!!!」
「………え?」
「何これ なにこれ ナニこの子!!?
萌えすぎヤバすぎ可愛すぎ!!
どこの子 この子!!
いつまで預かってんの!?」
「…あ
いやー…そ、その子はだな……」
予想外の反応だった。
そうか、姉貴は少年が 俺の友達の弟か何かと勘違いしているのか。
そんで、その弟を少しの間 俺が預かる、と……
ま、まぁ…そりゃ、普通は そう思うのが妥当だよな。
いやはや…ホントどうかしてたわ俺……
「取り敢えず抱っこしていい!? 抱っこ!!
可愛すぎてヤバすぎっ!!」
にしても興奮のせいか
姉がいつも以上にうるさい……
「え…っと…お、怯えているようだから
もう少し落ち着け? な??」
「これが落ち着いていられますかあああああああああああ!!!
ホント可愛すぎでしょ!!
抱っこ! 抱っこ!!」
「や……渉…怖い…この人…怖い…
しょうー…………」
少年…そんな怯えた顔で俺を見るなッ…!
その顔、可愛すぎてヤバいからッ…!!
「…ほら見ろ…マジで泣きそうになってるぞ……」
「あ…………
はは…ご、ごめんね、ボク……
…あ、そだ…飴ちゃんあげる、飴ちゃん!!
いちご味でいいかなー?」
といって、姉は自身のポケットから
いちご味だと思わしき飴を取り出した。
「姉貴…何故 お前のポケットに飴が入ってる……
つか、いつのだ それ……」
「だーいじょーうぶ!
さっき私が舐めようと コンビニで買ったものだから~!」
「な、ならいいんだが……」
「え…と……
あ…りが…とう………?」
「やあああああああん!!!
ほんっとに かわいいいいいいいいいいいい!!!
そういえば、ボクのお名前は~? なんていうのかな~??」
うわっ、やべっ……コイツにそれを訊いたらッ……
「僕…名前…覚えてない……」
「………えっ?」
あーあ……
こりゃ今度こそ面倒な事に……
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