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雨の日に 3
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ラジオは、深夜時間帯のゆるい番組構成なので、決められた台詞も少なくテーマや寄せられたメール内容に合わせて繰り広げるフリートークが中心だ。
だから、台本もそんなに分厚いものではなく、収録内容によっては、A4の紙がホチキスで留まっているだけ。
見開き1ページ分もない時だってある。
台本の見合わせが終わるとすぐに収録が始まった。
「うーん、マナはこれなんかある?見惚れる、気になる仕草」
「そうですね、俺はともさんと違って経験豊富じゃないんで、なんでも気になってしまいそうですねー」
「おまえさーそうやってすぐ人の事をヤリチンみたいに言うのやめろって。オレのイメージ酷いことになるだろー」
「ハハハ、いやいや、それだけモテるってことじゃないですか。ともさんは何かありますか?」
「んーオレはもう、そういう恋愛のやり取りみたいなのまどろっこしいって思う年齢になったからなー。でも普通に谷間作ってくれたら、おっ?ってなるよね、前のめりの姿勢でさ」
「それ、ヤリチンって言われるの俺のせいだけじゃない気がしますよ…」
明るく軽快で、若干下ネタ気味なトーク。
これが意外とファンの人には本音感があるようで、好評なのだ。
特にともさんはクールな役どころが多いから余計にギャップがあって新たなファンを掴むんだろうなぁ。
「んー…俺は、居酒屋で座敷とかあるじゃないですか?そこにちょこっと座ってコッチ見てるのとかいいなって思います!」
「なんだそれ、座ってるだけじゃねーか」
「やー、視線がいいっていうか、その姿が絵になるなって思ったらもう好きになりそうじゃないですか?」
「それ、顔がいいの前提じゃん」
「…確かに!顔が重要かー。ってそれ俺の好感度ヤバイやつだ!」
絶妙な間でお喋りして笑いを取った所で、監督からOKサインを貰い、次のコーナーへと話は進んで行った。
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