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先輩とは 4
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「ともさんいつもご馳走様です!肉めっちゃ美味しかったです!」
「おー、ブログにオレの好感度上がるように書いといてくれよ」
「文才ないですけど、善処します」
そう答えると、ともさんは「まぁ期待してるわ」と軽く答えて、運転席に乗り込む。
「そういや、話変わるんだけど…」
談笑をしながらの帰り道で、ともさんが口を開いた。
「なんですか?」
「オレ、ドラマ決まった。半年後だけど」
「え、本当ですか?!おめでとうございます!」
「監督が前やった舞台見てくれてて、気に入ってくれたらしくて。主役ではないけど、主役級のそこそこ重要な役でさ…」
「俺、毎週観ます!」
思わず身を乗り出すけど、当然シートベルトに阻まれ座席に戻ってしまう。
「それで、向こうから、毎話ごとにゲスト出演とかあるんだけど、それでいいやつ居ないかっていう話になってさぁ…一応、お前のこと推薦しといた」
「えっ…!」
「まぁ、向こうがお前のこと気に入るかな別なんだけど。バーターっていうか。主役級だから同じ事務所から優先して、数人エキストラとかはよくある話だからさ」
ともさんは「もしオファー来たら気合い入れろよ。チャンス掴めよ」と言葉をかけてくれた。
「ありがとうございます!俺やりますよ!どんな端役でも、道端歩くだけのエキストラでも、全力で!1つ1つモノにしてチャンス掴んでいきます!」
ドラマというチャンスが舞い込んで来るかもしれない、ということも勿論だけど、実力主義で、演技に対してプライドの高いともさんからの推薦。
それが一番嬉しかった。
まだ役者として経歴は浅いけれど、道を間違っていない証拠だと思えた。
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