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現場では 1
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「マナくんおはよー」
「おはようございます」
昼はとうに過ぎているけれど、相変わらずの挨拶だ。
俺は挨拶を済ませてブースへと向かう。
音響監督から細かい指示を貰って、5本置かれているマイクの一番左端に立った。
決まりはないけれど、中央は主人公の人が使う気がして、自分だけでなく、他の人も避けてしまう。
ともさんみたいなタイプは、堂々と中央マイクの前に立ちそうだけど。
しかも仁王立ちで。
そう考えると思わず笑いが込み上げてくる。
雪弥さんはどうだろう。
やっぱり端っこのマイクの前を選びそうだな。
主役になっても端を選びそうだ。
でも端に立ってるだけでも、存在感があって絵になるんだろうな。
きっと、一番端に立って、俺に横に立つように指示して来る気がする。
…って、なんて自分に都合のいい妄想なんだ。
俺は我に返り、マイクに向き直った。
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