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性少年【榎月】 *04
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密着した彼の肌から、ふわりと甘い香りがする。
激しく奪われるように舌を捉えられ、唇ごと吸われると唾液が溢れて息苦しさに喘ぐ。
抵抗も忘れ、されるがままに彼の体重で倉庫の壁に背中を押し付けられた。
彼と壁の間に挟まれて、体の自由を奪われる。
我が物顔で口内を犯され続け、少しずつ体が熱を持ち始めていく。
「ん…っ、うっ…」
そこで、ようやく自分が彼にキスをされている事に気付いた。
「な、何を…」
「…こうやって刺激されれば、どんな聖人君子だって体は反応する。誰だって、気持ち良さには貪欲だから。」
するりと慣れた手付きで股間に伸ばされた彼の細い指が、私の形を確かめるようにスラックスの上から自身を優しく撫で
「ほらね、硬くなった…」
慌てて、彼を自分から引き剥がす。
耳元で囁かれた言葉に恥ずかしさと、情けなさと何とも言い難い感情が渦巻いて、込み上げてきた。
「別に、ね。どうなっても良い。僕が一番、僕を要らないと思っているんだから…」
掠れた声で小さく呟いたその言葉を休憩の終わりを告げる鐘に掻き消される。
「残念、時間切れだね。この続きはまた、今度…」
そう言うのと同時に、彼は私を置いてその場を後にした。
「…龍雲 ちなは、か。」
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