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僕と彼女の方程式【ちなは】*01
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「…だって。あんたは作る係。私は食べる係だから。役割分担ってやつ?私には、食べる才能しかない!!」
「美味しく食べれる人は、作るのもお上手なのでは?」
「そうだよ。きいやちゃんは食べるの好きだから、本当は僕よりも上手いと思うな。」
誰かとこんな風に声を立てて笑うのは、本当に久しぶり。
忘れてたな、こんな感覚。
「…でも、私が土鍋でお米を炊けば焦がしちゃうし。」
徐々に、きいやちゃんのテンションが下降していく。
「包丁で指は切るし…」
今までにあった数々の失敗を思い出したらしい。
「包丁は持ち方。土鍋はやってれば慣れてくるよ!あっ、そうだ。レンジでもお米が炊けるって聞いた事あるよ。」
「私も耳にした事があります。耐熱容器さえあれば、料理もお菓子も作れるとか。それって、凄いですよね。」
会長サマ、ナイスフォロー。
「…そうなんだ?レンジでも料理が作れるんだね。それなら明日、久しぶりに作ってみようかな?」
「良いんじゃない?レシピ検索して、作ってみようよ!わぁ、明日が楽しみだね…何が出来るのか…な。」
以前、きいやちゃんは大きな黒い塊を作った事がある。
色んなおかずをぶっ込んだ巨大なおにぎり。
その名も『ばくだん』と言う。
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