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僕と彼女の方程式【ちなは】*04
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「あ、失敗した…」
「やった!」
僕の負けにより、敗者復活戦で勝利したきいやちゃんが、ケーキセットを前に目をらんらんと輝かせた。
女の子って、本当に甘いものが好きだよね。
「これ、ちなはの分も食べて良いの?」
「勿論、良いよ。きいやちゃんの勝ちだから。」
さっき、切り分けた時に味見したし。
我ながら、まぁまぁの出来だった。
一人ほくそ笑み、紅茶にレモンを沈めて口に運んだ。
「あの、ちなはさん。残り物で申し訳ないのですが、もし宜しければこちら側は手を付けていないので…」
会長サマが半分、僕にケーキを譲ってくれるのを
「あ、いや。僕は…」
一瞬、断ろうとして少し考えた。
「…では、遠慮なく。」
にっこりと微笑んで、会長サマの使ったフォークを手に取ると、そのまま目の前で舐めて見せる。
驚いた顔をする会長サマが面白い。
何かこの人、からかうの楽しいなぁ…
「ちなは、会長サマに貰ったの?」
「うん。」
おっと、いけない。
きいやちゃんには、バレないようにしないと。
「ちなは、明日はこれ。」
きいやちゃんが、ネットでレシピ検索したデザート候補を僕に見せにくる。
今度は、普通に食べた。
「プリンなら、買った方が早くない?」
「バナナパンケーキは?」
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