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僕と彼女の方程式【ちなは】*06
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あれは、去年の夏休み。
きいやちゃんが美味しいパンケーキが食べたいと言って、出掛けた日の事。
そこは、女の子に凄く人気のあるオープンカフェで、残念ながら男の姿はあまり見ない事でも有名だった。
出掛ける日は、いつもきいやちゃんの趣味に合わせてペアルックをするのが僕らの日課で。
「そのお店って、女の子しかいないところでしょ?流石に男は行きづらいよ…」
と、言った僕に
「大丈夫!男って言わなきゃバレないし、恥ずかしくないよ!」
白のショートパンツに黒と白の縞ニーソックス、ダボっとした大きめの淡い水色の長袖ロングパーカー、そしてスニーカーというスポーティコーデを提案した。
「どう?バレる気がしないでしょ?」
残念な事に、鏡に映る僕らは同性の双子にしか見えなかった。
「絶対領域、最高っ!」
「きいやちゃんの変態…」
文句を言いつつも、僕らはお揃いで出掛けて…
オープンカフェの四人掛けの丸テーブルの一つに座り、お目当てのパンケーキを食べてご満悦のきいやちゃんに毒気を抜かれ、カフェオレを飲む。
化粧直しに席を外したきいやちゃんを待ちながら、カップの縁を撫でていると知らない男に声を掛けられた。
「君、可愛いね。この辺の子?」
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