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マジで恋する五秒前【榎月】*01
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次の日。
「どうぞ、お入りください。」
約束通り、お昼休みにお弁当を持参したちなはさんたちと合流して、生徒会室にやってきた。
昼間は私以外、特に他の生徒は誰もいない。
「 お邪魔します。」
「生徒会役員になった気分…」
入って真正面の壁の中央には会議などで使う大きなスクリーンと、その端に演台。
それを囲むようにテーブルと椅子が半円型に設置されている。
「こちらです。」
それを横目に通り過ぎ、休憩室に使っている個室へと案内した。
きいやさんたちが入るのを待って、後に続く。
「お好きなお席にお座りください。」
コの字に配置されたソファにガラスのテーブル。
壁一面の棚には、ビッシリとファイルが綺麗に整理整頓されている。
きいやさんが興味津々の顔で棚を覗き込むのが見え
「それらは、過去に行われた数々の行事の資料です。」
そう答えると、ケトルでお湯を沸かしてティーパックの緑茶を紙コップに煎れた。
「きいやちゃん、会長サマに渡してあげて。」
私を待ってくれていたのか、私が席に着くときいやさんがお弁当を広げる。
「はい、会長サマ。」
ポンっと手渡された両手に余るほどのラップに包まれた大きな黒い塊に言葉を失う。
これは…
「ばくだんだよ!」
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